2017/10/4発売
「おじいちゃんはデブゴン」
※映画館では2017/5/27から上映されました。
サモ・ハン・キンポー主演&監督映画。
◉サモ・ハン・キンポー(ディン役)
サモ・ハンはジャッキー・チェンぐらいメジャーなアクション俳優ではあるのですが、知名度的にはジャッキーの方が遥かに上。
どちらも昔から活躍する大スターです。
漫画「浦安鉄筋家族」でもネタで使われ、名前ぐらいは聞いた事があるという方は多いかもしれない。
※「浦安鉄筋家族」は沢山の有名人(もどき)が出てくるギャグ漫画である。
サモ・ハンはアクションだけでなく、監督や脚本など何でも出来る万能なお方だ。
※私はサモ・ハンを知ってはいましたが、彼の映画はほとんど見た事がありません。
本作では、認知症で物忘れが多くなってきたおじいちゃん役を演じる。
少しずつボケが進行してしまうが、元軍人で拳法の達人という設定だ。
設定がいちいち面白い。
◉アンディ・ラウ(レイ役)
沢山の映画に出演しているアンディ・ラウ。
最近ではマット・デイモン主演の「グレート・ウォール」にも出演。(当ブログでレビュー済み)
本作ではロクデナシ親父を演じる。妻に逃げられ娘と2人で暮らすが、その性格から娘にも好かれずギャンブルに明け暮れる筋金入りのダメ男。
だが娘に全く愛情が無いというわけではない。そんな父親役だ。
アンディ・ラウは「インファナル・アフェア」「ウォーロード 男たちの誓い」「LOVERS」など、他にも多数の映画に出演していて結構メジャーな俳優である。
★内容★
殺人現場を目撃していた老人ディンは警察に駆け込み、取調室にて容疑者達の顔を確認するが、記憶が曖昧なのかはっきりと犯人の顔を思い出せない・・・。
ディンは元軍人で拳法の達人だが、退役後中国とロシアの国境線付近で暮らす。
最近物忘れが酷く、医者に行くと認知症が始まって進行していると診断される。
しかし彼には忘れられない過去がある。
昔孫娘と一緒にいたが、その孫娘が行方不明になり結局見つからなかったのだ。
娘(孫娘の母)とは疎遠になり、ディンは自分を責め続けた。
昨日食べた物などは思い出せないが、その過去だけは絶対に忘れない。
ディンが唯一心を開くのは、近所に住む女の子チュンファだ。
チュンファは父親と2人で暮らしているが、喧嘩をする度にディンの家に逃げ込む。
そんな中、 チュンファの父親レイはギャンブルで借金を抱えてしまい、マフィアのボスのチョイから借金のカタにロシア人から宝石を盗むように命令される。
レイは無事に盗む事に成功するが、そのままバッグを持って逃亡する。
怒ったチョイはレイの娘チュンファを捕らえるため、手下達にディンの家に行かせる。
そしてディンはチュンファを助ける為に力を使う・・・。
★見所、ポイント、評価★
点数で表すと10点中4.8点
◉見所はもちろんサモ・ハンのアクションである。
今年65歳にも関わらずキレのあるアクションが出来るのは凄い。
相手の関節をバキバキにするアクションは迫力があり本作での一番の魅力とも言える。
ただ、ここで大きな問題点がある。(点数が低い大きな理由でもある)
アクションは良いのだが、アクション中のカメラがおかしいのか、撮り方がおかしいのか、そもそもこういう撮り方なのか、演出なのかわからないがブレっブレで、残像を残すような感じで非常に見にくい。
ゲームに例えると、処理落ちした時みたいな感じ、またはfpsが落ちた状態の飛び飛び画質のゲームみたいな感じと言ったら分かるだろうか。
上記の演出?画質?の為アクションを誤魔化している感があります。
私はサモハンの映画は初めてなのですが、もしこれがサモハンの基本だとすれば私はもう彼の映画は観れません。
私が格闘アクション映画慣れしているせいなのか、もしくはこの作品を販売している会社のせいか、そもそもこういうのがサモハンの映画なのか不明ですが非常に残念であります。
※本作はツインという会社が販売しているのですが、私は聞いた事がありません。
中国系の映画ではメジャーなのかマイナーなのか知りませんが、だいたい聞いた事が無い会社の映画は駄作が多かったりします。
「アートポート」「トランスフォーマー」「タキ・コーポレーション」「パンド」
特にこの辺の会社が販売している映画は本当に酷いので注意。
しかもこの映画がアクションを起こすのは結構遅めなんです。
それで肝心のアクションがこれだとちょっと・・・。
あと、中国とロシアのマフィアが絡んでくるのに何故か誰一人として銃を使わない(そもそも所持していない)という謎設定がありますが、それはまぁアクションを見せたいという事だと思うので全然良いのですが、やはり上記に上げた通りアクションが見難いのでせっかくの謎設定が生かしきれていない点。
◉サモハンと認知症の組み合わせ。
不謹慎かもしれませんがサモハンの認知症の演技?で、ぽっちゃり体型かつクリンクリンな眼で見つめる姿はちょっと可愛いです。
お話としても、元軍人で拳法の達人という設定と認知症を合わせるなんて斬新過ぎます。私はこんなの見た事がありませんw
認知症で普段ボーっとしているのですが、戦う時はキレっキレなんです。
これがサモハンのセンスだとすれば結構好きかもしれません。
※アクション面では上記に書きました通り不安がありますが、個人的にはキャラクターや設定などのセンスは結構良い感じな気がします。面白いです。
◉上の方でも少し書きましたが、アクションが起こるまでが長いので少し退屈でした。
アクション映画としては結構スロースターターな作品ですね。
★こんな方にオススメ★
◉サモ・ハン・キンポーが好きな方。
昔からサモハンを観てきている方にはこの作品がどう映るのか分かりませんが、ファンならきっと面白い思うはず。
残念ながら私はこの映画はオススメ出来ません・・・。
沢山の格闘アクション映画を観ていて慣れている方は止めた方が良いと思います。
決してつまらないという訳ではないのですが、個人的には満足感を得られる映画では無かったです。
10点中5点ぐらいにしようと思いましたが、5点では標準なので少しだけ減らして4.8点にしました。
比較的酷評となってしまいましたが、本商品の販売会社をしっかり見ずに買ってしまった私が悪いのです。
ありがとうございました。
最後に、この映画を分かりやすく2秒で説明しろと言われたら以下の通り。
★【認知症になったカンフーパンダの映画】★
|
|